光陰亀の如し

さて生きてみようか、きみがそれを望むなら。
大丈夫大丈夫。
いつだったかに戻ったと思えば良いんだよ。
リスタートしただけ、また歩き出せば良い。
一度は乗り越えたもの。
もう一度なんて簡単でしょう。
楽ばかりして生きていける方に縋っちゃ駄目でしょ。
きみにその権利は無いって分かってるでしょ。
大丈夫大丈夫。
笑えるでしょう泣けるでしょう怒れるでしょう。
痛みを忘れてないでしょう。

この程度の傷じゃあ、人間は死なないんだよ。

さきに僅かでも楽しみを見つけたのなら、縋るのはお終い。
一人の足で立って歩きなよ。
働かざるもの食うべからず、義務も果たさずに好きなことしようって、
それはちょっと虫が良すぎる。
大丈夫大丈夫。
先行く灯りは無いけれど、そんなのあっても無くても同じでしょう。
あったことなんてないんだから。
手を引いてくれる人はいないけど、そんなの無い方が良いでしょう。
好きなだけ寄り道できるんだから。

光陰亀の如し
死ぬまであとどれだけ？